孫子<兵法>大伝第23話夫概の野心

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3月末からBSフジでスタートした孫子<兵法>大伝。2011年にWOWOWでも放送していたんですね。今WOWOWでは最新の中国歴史ドラマ項羽と劉邦 King’s Warがスタートしたばかり。来年あたりBSフジでやってくれるとイイナー。

同じく孫子の兵法を題材にした中国ドラマ「孫子兵法」を見たことがあるので、そちらと比較しながら楽しんで見ています。
こちらがもう1つの孫子兵法のドラマ。孫武がかっこいい。
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孫子<兵法>大伝の孫武はおっさんであまり格好良くはない。でも味があってどこか気品を感じる役者さんで、私は好きです。
孫武を演じるのは張豊毅（チャン・フォンイー）。
始皇帝烈伝ファーストエンペラーでは始皇帝・嬴政、レッドクリフでは曹操を演じていましたね。あと見てない作品では、劉邦、韓信、日中合作ドラマで空海など早々たる大役を務めています。

このドラマは毎日放送しているので、その気になったときだけ、印象深い回だけブログに書きます。放送した分は全て見ていますが、毎日ブログに書くのはさすがにキツい。

第23話では遂に夫概が反旗を翻します。
大群を率いて攻めてくる秦楚連合軍に対して、楚の都・郢（えい）を占拠している呉軍は、王の弟である夫概を出陣させる。
その際、王の剣を授けたり、負けたら帰ってくるななんて追い詰めたり、着々と謀反フラグが立っていきます。
出陣する夫概は、孫武が守る陣営に寄ってくる。
夫概ははっきりとは言わないが、遠まわしに遠まわしに、謀反を起すから俺につけ的なことを匂わす。孫武はそれがわかっていながら、共に大王を支えようということですね！ととぼける。

呉王が孫武のもとを訪れて今後の戦い方について意見を求める。
孫武は呉王が自分を重用しつつも忠誠心には疑問を抱いているように感じる。
夫概は秦楚連合軍と対峙するが、一向に戦う気配が無い。
ヤジリの付いていない矢を放ったりしている。
そのことを知った孫武は、夫概の反乱を確信する。それと同時に夫概は直前に孫武のもとを訪れており、自分も謀反に加担している疑いを掛けられるのではと危機感をもつ。急いで漪羅（イラ）と書物を姑蘇に返す。

夫概に与えられた楚王の姉・霊樾が楚王のもとを訪れ、夫概は戦う意思がなく、呉に反乱を起す気だと伝える。
孫武はすぐに夫概の謀反を呉王に報告。呉王はショックを隠せない。
すぐに迎撃準備に取り掛かるが、兵士の反応は鈍い。

夫概は霊樾と共に姑蘇に戻り、太子の終累を監禁する。
終累は何も理解していない（笑）。

今回の夫概の謀反にいたるまでのフラグの立て方は見事です。
もう1つの孫子兵法のドラマの夫概は、脳みそが筋肉で出来ているようなキャラで孫武とは事あるごとに対立。そのうち大王にも不満を抱いて～っていう流れでの謀反でした。
一方、こちらの孫子<兵法>大伝の夫概は、正反対の穏やかな性格で孫武のよき理解者。
どうやって謀反まで持っていくのか興味津々でした。

まず戦で王の偽者として囮になる。
このとき王にしか許されない特別な甲冑、剣を手にして、よこしまな気持ちが芽生える。
次に楚の姫君・霊樾を与えられる。
霊樾は呉の仲間割れを画策して事あるごとに「夫概様こそ王の器」とその気にさせる。
そして今回の出陣で、負けたら帰るな（つまり自害しろ）と追い詰められる。
しかし兵力は相手側が圧倒的で勝てる見込みがない→つまり負ける→帰れない→霊樾が悪魔のささやき→ボクチン王になる！

いやいや見事ですなぁ。
この夫概の謀反のくだりは、もう1つの孫子兵法のドラマより良く出来ています。
そして今回はイラがうざくなかった。それが何より嬉しい。